タイガの森フォーラム
Taiga Forum
Тайга Форум
2011.08.20
映画「タイガからのメッセージ」撮影レポートVol.5 2011年6月

おそらく世界で初めて、ここビキン中・上流域において野生のトラが映像で撮れたのです!僕はセルゲイと顔を見合わせ、ほぼ同時に「トラは(やっぱり)いるんだ!(笑)」と言っていました。そして、みんなで握手&ハイファイブ。普段から野生動物を見慣れているビキンの猟師達にとっても、ここまではっきりと自分たちの活動している森のトラを映像で見たことは無かったわけですから、みんなとても喜んでいました。「トラを見た」とか「犬がトラに喰われた」などとという話は結構あるのですが、実際にトラを自分の目で目撃しているものは少数です。それだけトラは警戒心が強く神秘的な生き物なのです。そんなトラが、例え後ろ姿であっても動画で写っていたのです!みんなの興奮を少しは分っていただけると思います。

そんな中で僕は、「今度は正面から写っているだろう」という、自分の中で高まるさらなる期待を一生懸命押さえながら、メモリーカードの画像を次々にチェックしていきました。果たして・・・?

もう一つの場所で、違うトラがカメラに収まっていました!しかし、残念なことにこれも後ろ姿・・・

別の場所で写った、もう一頭のトラ!後ろ姿!

別の場所で写った、もう一頭のトラ!後ろ姿!

まるでカメラのある場所を知っていて、僕らの期待をあざ笑うかのような画面の横切り方をしていました。見事にトラの進行方向と逆。この動きばかりは、さすがのセルゲイも読めなかったでしょう。それよりも、益々トラの神秘性や不思議な力を感じずにはいられませんでした。勿論、カメラの設置の仕方や、次回狙う機会があったらこうしよう、ああしようという気持ちも、自分の中でどんどん出てきていました。しかし、その気持ちは心に出来るだけしまっておくことにしました。そして、皆に今回の撮影協力への感謝の意を改めて表して、次はもっと良いものを撮ろうと約束しました。

余談ですが、世界でもトラが比較的良い形で多く生息しているであろう、このビキン中・上流域のタイガ地帯で、何故今まで、写真や映像にトラが収められてこなかったのか?それには諸説ありますが、ひとつには、この一帯は、昔からウデへの人々の狩り場だったので、そう簡単に部外者が勝手に立ち入ることが出来なかったことが挙げられるようです。どんなに良いカメラや技術を持っていても、現地の人々の協力が得られなければ、良い絵を撮ることは出来ません。そういった意味でも、このプロジェクトはとても意義のあるものとなりました。

また、この方式で地域の野生動物の生態をもっと確かめることができる可能性があることから、プロジェクトに全面的に協力をしてくれた村の猟師組合にタイガ・フォーラムよりトレイル・カムを進呈し、今後の活動にさらに役立ててもらうことにしました。彼らがどんな映像を撮ってきてくれるか、今からとても楽しみです。

最後に今回のカメラに写った、他の森の動物たちを一部ご紹介しますね。

いたずら好きなツキノワグマ

いたずら好きなツキノワグマ

お腹の膨らんだノロジカ

お腹の膨らんだノロジカ

若いイノシシたち

若いイノシシたち


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