タイガの森フォーラムでは、現在、映画「タイガからのメッセージ」の完成に向けて、鋭意制作に取り組んでいます。(トレイラー版はこちらから。撮影に臨む監督たちの様子は「撮影レポート」から)
映画では、世界遺産に登録する気運の高まっているビキン川流域の四季の自然や、そこで森と共に暮らす人々の生活・想い、そしてトレイルカムでとらえることができた稀少なアムールトラの姿もご覧いただけます。
その上映会を秋以降、全国各地で開催していく予定ですが、特別試写会という形での上映会を11月4日に札幌で開催することが決まりました。
ドキュメンタリー映画「タイガからのメッセージ」特別試写会in札幌
今回の札幌での特別試写会は、北海道大学低温科学研究所などが主催する「アムール・オホーツクコンソーシアム第2回国際会合」の関連企画として、北海道大学サステナビリティウィークの中のイベントとして実現することになりました。北大低温研の白岩孝行先生をはじめ関係者の皆さまのご協力のおかげです。ありがとうございます。
映画を通じてタイガの魅力を世界の皆さんと共有し、人類の遺産とも呼べるこのような場所を未来に残していくために今何をすべきなのかを考える機会としたいと考えています。
東日本大震災からの復興には多くの労力と時間を要すると思います。しかし、タイガのような自然がある限り、東北の豊かな海はよみがえり、私たちに復活のチャンスが与えられていることも確かです。この映画を通して、地球上に残っている豊な森の恵みをあらためて認識し、東北地方をはじめ日本全国に元気をもたらす事が出来れば幸いです。
札幌での特別試写会では、三上雄己・木村輝一郎等、映画制作者はじめタイガの森フォーラム関係者の舞台挨拶も企画中です。
また、東京など各地での試写会や上映会も現在、企画中です。日程などが決まり次第、WEBサイトを通じてお知らせしていきます。森林保全だけでなく、私たちの持続可能な未来づくりについて関心のある方々の参加をお待ちしております。
(坂本有希/タイガの森フォーラム運営委員、地球・人間環境フォーラム)
私は昨夏、ロシアに11日間旅をした。第十一回国際そばシンポジウムを見物するため。ところが地方都市で数日間泊まった限りだが、私たちを日本人と認識する街の人は誰もいなかった。観光客がまるで来ないから、住人は自分たちの内向きの生活と幸せに満足している。それに比べて、あの映画では沿海州の森の人たちは、森林破壊の行く末を心配しこぶしを挙げて訴えていた。あれもロシアの個性あふれる表情なのだ。北洋材はかつて日本の住生活を豊かにしたが、いまは原木をごっそり伐採し、それが中国に輸出されて住生活のレベルアップを支えているとはまるで知らなかった!中国、ロシアの公徳心の廃れは最近よく報じられているが、エベン族などの人たちは、私たちと同列に話し合える。あの澄んだ目は確かだ。も
っと実態を知りたい。今度の東日本大震災で、日本も原子力公害を他国に撒き散らし、公害発信国に仲間入りした。これら周辺大国をだらしないと非難しておれなくなった。執念の続報を期待する。
この記録映画を見て、こういう真剣な考えの森の人が、北海道の対岸のロシア沿海地方に住んでいることは、新発見であった。貴重なドキュメンタリーの製作を心からご苦労様といいたい。画面から命がけの努力ぶりが伝わってくる。もっと多くの日本人に見てもらいたい。その道をつけたいものだ。ロシアの普通の住民という実像の一端が一気に近くなった感じがする。
Posted by 渡辺克己 on 2011.11.7